2025-04-18

Ones & Twos / Gerald Clayton

 

Gerald Clayton(ジェラルド・クレイトン)はアメリカのジャズピアニスト&作曲家です。このところブルーノートばかりですが、彼も最近では「Out Of/Into」のオールスターズで本作参加のジョエル・ロスVib、ケンドリック・スコットDsと共演していました。ほかにエレナ・ピンダーヒューズFl、マーキス・ヒルTp、ポストプロダクションにカッサ・オーバーオールを迎えた2025年新作です。

アルバムジャケットではレコードプレイヤーのトーンアームが2本伸びて、DJターンテーブル2台を想起させています。彼が聴いてきたヒップホップやソウルもじわっと感じますが、アルバム全体的には実験的でジャンルを超えたサウンドをじっくり聴かせる作品です。“2つの別々のメロディが調和して共存することは本当に可能なのか”という「共存」をテーマにした作品とのことで、ジャズが持つ時代性やミクスチャーを巧みに表現しているように思います。

フルートとヴィブラフォンが併走する1.Angels Speak を辿っていくうちに彼の世界に惹き込まれていきます。3.Sacrifice Culture を聴けば上記のニュアンスを感じることができるかと思います。たとえば10.More Always ではマーチングなドラムにやがて合唱が重なっていき不思議な高揚感を得たり。一本筋の通ったサウンドコンセプトがありながら、実に多彩な印象を感じるプログレッシブな作品であると感じました。

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