2024-07-02

ジャズ・ロックその2

 

僕のようなギター少年にとってジェフ・ベックは特別な存在でした。ギター雑誌では「Blow by Blow」(1975年、邦題:ギター殺人者の凱旋)の“Scatterbrain”や“Cause We've Ended as Lovers”(邦題:哀しみの恋人達)のTAB譜が載っていて、エレキギターのあらゆるテクニックが盛り込まれているから、ぜひ弾いてみよと。しかし一聴して「無理」と思い、まずはスモーク・オン・ザ・ウォーターを練習することにしたのでした。

たぶん「Blow by Blow」にジャズっぽさを感じていたんだと思います。これはコード進行が容易ではないんだと。そしてジャズ・ロックを感じることになったのは、「Wired」(1976年)そして「There and Back」(1980年)を聴いてからでした。

特にキーボードを弾くヤン・ハマーがギターのようなフレーズをビシバシと掛けてきて、ジェフも凄いフレーズで呼応するという丁々発止のやりとり。痺れました。これがジャズかと。聞けばヤン・ハマーはマハヴィシュヌ・オーケストラ出身だと。

ジョン・マクラフリンG率いるマハヴィシュヌ・オーケストラとチック・コリアP&Key率いるリターン・トゥ・フォーエヴァーが、僕が思っていたジャズ・ロックバンドでした。マクラフリンのギターはジェフをさらに高速にした演奏。リターン〜にはアル・ディ・メオラが在籍していた。ここで原体験とつながったのでした。そしてマクラフリンもチックもジャズの帝王マイルス・デイヴィスのところにいたのだと。マイルス系譜恐るべし。

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