2024-05-14

音楽は脳の報酬である

 

NHKBSの番組で「ヒトはなぜ歌うのか」を観ました。研究している人がいるんですね。アフリカの熱帯雨林に暮らす狩猟採集民のバカ族は“10〜20万年前の遺伝的特徴を色濃く残している”ということで起源を探る対象としたようです。(参照:特集記事

打楽器のリズムや拍手とともに、狩りの成功を祈る歌が自然発生的に始まります。特徴は、

(1)全員が違うメロディーを歌っている
(2)それぞれのメロディーを重ねてみると「完全4度」の音の重なりが完成する

複雑なリズムとポリフォニー。ある人が違うメロディーに移るとすかさず他の人がそのメロディーを補う、といったジャズにも似た即興性を持っているのです。登場する博士いわく、

ビートが繰り返されると脳の「予測機能」が働き出し、次にどんなビートが来るか「予測」し始めます。予測することの快感に加え、裏切られることの快感もあります。予測の複雑さを脳が喜んで大きな報酬を感じると言います。

これ、音楽を聴くときの要素として、そうかもしれない!と思わせるものでした。そうか、僕は音楽を聴くことで脳の報酬を得ていたのかと。

『ヒトはなぜ歌うのか?』の答えは『集団の絆』のため、私たちは人とつながるために音楽を手にしたといっていいのではないでしょうか

音楽を聴くことで、人とつながっていることを感じるというのもライヴに行ったりすると頷けるところです。集団で生存していくために必要不可欠なものだったのかもしれません。

番組ではほかにも「女性たちが水浴びや洗濯の時に川面を叩いて複雑なリズムを生み出す『ウォータードラム』」も面白い音で印象的。認知症患者の脳の機能活性化にも効果の可能性があることも。再放送があったらぜひ観てみることをオススメします。 

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