Chris Potter(クリス・ポッター)はアメリカのサックス奏者。パット・メセニーとの「The Unity Sessions」などで共演し映像も観ていたので、こうして音を聴くと彼が演奏している姿が目に浮かびます。メセニーとの共演で言えばマイケル・ブレッカーが筆頭ですが、その巨匠に全く劣ることのない大変な存在感を2024年本作でも聴かせてくれます。
まずは日本版ボーナストラックである9.All the Things You Are を聴いてください。無伴奏サックスソロです。サックスという楽器の音はこんなにも表情豊かです。低音のブォって音から高音の繊細な音まで余すことなく体の中心に向かってきます。そして彼のフレーズ。コード感をなんとか追いかけながら聴いていてもそのオリジナリティに圧倒されます。よそ見できません。BGMになんかなりません。他曲でこんな凄い演奏と一緒にプレイするなんてエラいことです。
だから伴奏も物凄いメンバーです。ブラッド・メルドーP、ジョン・パティトゥッチB、ブライアン・ブレイドDrです。これだけのメンバーで演奏しているのにクリスの音の存在感たるや全曲凄いです。リーダー作なんで当たり前かもですが。バスクラリネットを聴くことができる3.Indigo Ildikó やソプラノサックスのバラード5.Aria for Anna も聴きものです。全体としてはかなり大人なサウンドですが、聴き込まざるをえないアルバムになっています。
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