Xaver Hellmeier(クサヴァー・ヘルマイヤー)はドイツのジャズドラマー。2023年の本作は彼のデビュー作です。バイエルン・ユース・ジャズ・オーケストラで演奏を始め、オーストリアのウイーンに移住したときにアメリカのベテラン・ジャズドラマーのジョー・ファーンズワースに出会ったそうです。そこでビバップのドラミングについて多くを学んだとのこと。
ビバップやハードバップのジャズドラマーといえば、アート・ブレイキー、マックス・ローチ、フィリー・ジョー・ジョーンズ、ケニー・クラーク、ビリー・ヒギンズといった巨匠たちがいて、彼らのエッセンスをしっかりと吸収していることに驚きます。お若いのによくぞ継承してくださったと往年のジャズファンも喜ぶことでしょう。僕もジャズクラブで年齢に関わらずシンプルなドラムセットで気持ちの良い演奏を繰り広げる姿を何人も観てきたので、彼のようなミュージシャンはまだまだいるのではと思っています。
50年代中ばのマイルスを思わせる1.I Could Write A Book の嬉しくなる演奏から始まります。軽快な4.Advance Notice や8.Tune Upを聴くと、いつまでも正月気分じゃなくてそろそろ仕事しなきゃなって気分になります。クサヴァーのスカッとしたドラムソロが応援してくれています。おそらく師匠に捧げる9.Blues For JF もなつかしいハードバップに乗せて、名手エリック・アレキサンダーのサックスがキラリと光るプレイを聴かせてくれます。小さめのジャズクラブで聴いてみたいなぁ。
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