Stacy Kent(ステイシー・ケント)はアメリカのジャズシンガー。僕と同じ1965年生まれとは思えないショートカットがキュートな女性で、歌声ともマッチしていると思います。フランス育ちロンドンデビューとあって、どこかヨーロッパな雰囲気。2023年の本アルバムも17作目を数えるベテランで人気歌手です。旦那様のジム・トムリンソンはあの小説家カズオ・イシグロさんと一緒に彼女のいくつかのアルバムをプロデュース、作曲しているそうです。
今も活躍する女性ジャズシンガーといえば、ノラ・ジョーンズ、ダイアナ・クラール、グレッチェン・パーラト、セシル・マクロリン・サルヴァントなど、様々なキャラクターを楽しむのが好きです。単に歌い上げるのではなく、喜びや哀しみ、陽気や憂鬱を表情豊かに歌う姿が目に浮かぶようで味わい深いからでしょう。そしてあまりエフェクトをかけていないので、声そのものを高音質で楽しめるのも大きな魅力です。
声だけでなく演奏も高音質です。2.La valse des lilas の出だしのサックスもすぐそこで吹いています。ステイシーの歌声が始まるともうパリの小さなジャズクラブです。4.Under Paris Skies でもベースとドラムスが心地よいバランスで鳴ってくれます。こういう曲を気持ちよく鳴らせるかがオーディオのチェックポイントです。7.Show Me の軽快なシンバルも生々しく鳴ってくれていればOK。...なんてことはそのうち忘れて、彼女の豊かな表情を楽しみましょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿