Cassandra Wilson(カサンドラ・ウィルソン)はアメリカのジャズ・シンガーソングライター。僕はスティーヴ・コールマン(Sax)のアルバム参加で知って、そのちょっと低くてブルージーな歌声が印象に残っていました。1999年のこの作品はマイルス・デイヴィスに捧ぐアルバムということで、当時マイルスを聴き始めた僕の関心を誘いました。
女性ヴォーカルは甘くてコケティッシュな声よりも、低域に少し特徴のある響きが豊かな声質が僕の好みでして、カサンドラは中でも最もオトナな感じ。特にジャズを歌うとなるともう声だけで説得力充分です。歴代にビリー・ホリデイやエラ・フィッツジェラルドがいて、マイルスが題材の作品となると彼女くらいしか歌えません。
彼女のオリジナル2.Traveling Miles のアコースティックジャズぶりがとてもいい感じです。マイルスがカヴァーしたシンディ・ローパーの4.Time After Time も深みのある仕上がり。マイルス得意の6.Seven Steps や7.Someday My Prince Will Come は粋なアレンジで。10.Sky & Sea はあのカインド・オブ・ブルー収録の「ブルー・イン・グリーン」が原曲。孤独な夜を静かに癒やしてくれるアルバムになっています。
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