2023-08-17

レコードが「良い音」なのは

 

レコードの話のつづきになりますが、レコードの音が良いというのは、レコード時代の音源だからだと思います。つまりレコードで発売されることを前提にミュージシャンやスタッフが音を作っているわけです。当時のステレオで聴いて「良い音」と感じてもらえるように。そしてモノラルスピーカーで聴くようにできている音源は、そういう装置でも迫力が出るように音が収録してある。

僕が録音された音楽を聴くようになったのは中学の頃ですから70年代後半。そこから80年代にかけての音楽はやはりレコードで聴くとしっくり来ます。まして性能がよくなった今のオーディオで聴くと「こんな迫力のある音だったのか」と驚きます。さらにその音源を収録した直後にその国の工場でプレスされた「オリジナル盤」は制作者の意図をダイレクトに伝えるような音だとして貴重なモノになっています。

ということはレコード時代に録音されたものはレコードで、CD時代のものはCDで、サブスク時代のものはストリーミングで聴くように最適化されていると思ったほうがいいでしょう。最近はサブスクで発表していてもレコードでも発売する作品もありますが、それは最終段階でレコード用にきちんと音を最適化することを意識して作られているはずです。逆に昔の音源はCDやサブスクにすることを意識して作っているわけではないので、なんというかCD化やサブスク化の当事者が恣意的にこんな感じがいいかなと音決めしているように思います。と、取り留めなく家でCDやサブスクを聴いていて感じたことでした。

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