Massive Attack(マッシヴ・アタック)といえば1998年の3作目本作という人は多いです。あまりに重厚でメタリックなサウンドで覆われていて、意識の奥底まで潜伏していくような、恐ろしささえ感じてしまうアルバムでした。だからこそ最もよく聴いた作品だったと思います。そしてマッシヴらしい1枚をどれかと尋ねられたらこのアルバムを推薦します。
今回の個性的女性ヴォーカルは3.Teardrop でのコクトー・ツインズのエリザベス・フレイザーで天使のような歌声を聴かせてくれています。サウンドを特徴づけているのはハードエッヂなギターです。サウンドメイキングや演奏が曲にマッチしていてすごく上手い。暴力的ともいえるベースサウンドと相まってとてつもない音世界を作り上げていました。ライヴを観に行くとそれが顕著で、会場全体が異様な高揚感に包まれていました。
不穏なベース音で始まる1.Angel からいきなり暗闇に引き込まれ、スネア1発で轟音ギターでおおおーっとなります。3.Teardrop では心臓を打つ低いベース音に天使の歌声が響きます。4.Inertia Creeps は夢の中からどこかアラブのような遠い世界に連れて行かれ、5.Exchange でやっと心地よい安堵感に包まれます。このアルバム集大成的な10.Group Four はそれこそライヴの演奏が圧巻でどこかに行ってしまいそうになります。ジャンルを超えた大傑作をぜひ通して聴いていただきたいと思います。※2018年リマスターではマッド・プロフェッサーのダブミックスが追加されていてそれも最高!
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