とある事業再生案件の会社社長をやっていた時のことです。毎日発生する大量の受発注業務の入力作業を中国の会社にアウトソースすることになりました。この業務を担当する国内の社員は1〜2名になりコスト削減と迅速化をもたらしました。うまく回りそうだなと思っていた頃でした。
担当から入力ミスが多くなってきたと報告がありました。それから数ヶ月するとアウトソースしている会社のスタッフに離職者が増加しているというのです。現地マネジャーも困っているし国内の担当も毎日リカバリーで疲弊していました。
アウトソース料金を上げて現地の給料を上げたほうがいいのではないか、現地に行って問題点を明らかにすべきではないか、別の会社に替える手はないか、など話し合いました。しかし事業再生中でもあり、出張コストさえ捻り出すのが難しい状況でした。
思いついたのは、私の写真とメッセージを送る、ことでした。この仕事を振ってきているのは一体どんなヤツなんだ、きっと嫌なヤツにちがいないと思っているだろうと思ったのです。そこでこの事業をどんな思いでやっていて、一緒に仕事をしたいというメッセージと私を含めたこちらのスタッフの“笑顔”写真を送ったのです。すると先方のマネジャーから感謝メッセージが届き、スタッフと関係改善できたのです。もちろんほかの可能なかぎりの手を打ちましたが、最初にやったのは写真だったのです。コミュニケーションの第一歩は笑顔です。
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