20代半ばから10年ほど衛星放送の仕事をしていました。当時テレビといえば地上波が圧倒的主流で、放送用衛星を使った衛星放送は始まったばかり。そこに通信用の衛星を使った多チャンネル、しかも有料で始めるということで、メーカーにいたときに顧客管理と課金管理システムを立ち上げ、数年後転職して本格的に衛星放送事業に携わりました。
番組会社は衛星を通じて番組を視聴者に届け、視聴鍵と顧客の管理、月額課金、番組会社への分配を担う、今でいうサブスク・プラットフォームを1990年代初めに開始しました。それまでテレビ放送とは片方向つまり番組を送るのみだったのが、視聴者からの申し込み、チャンネル選択、料金をいただくという双方向のビジネスになったのです。
システムの稼働もかなり苦労しましたが、同時に視聴者からの電話も受けていました。「お客様からのフィードバック」つまり双方向であることがこのビジネスの大事なところだと思ったのです。クレームだけでなく、見たい番組や番組内容の問い合わせ、様々な意見を番組会社に伝えたり、サービス改善に反映させる。というわけでカスタマーセンターを立ち上げ、従来のテレビとは違ったものになるはずと意気揚々として仕事に取り組みました。
それらも今はほとんどインターネットに取って代わってしまいましたが、顧客に何を伝え、顧客から何をフィードバックし、そのコミュニケーションの繰り返しをどう生かしていくかはどんなビジネスにおいても重要課題ですし、私自身ずっとテーマにしていることです。ファンづくりもそのひとつの方法だと思っています。
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