アメリカのジャズピアニスト、Kenny Barron(ケニー・バロン)の作品は長いことファンで聴き続けています。2025年新作では現代最高のヴォーカリストを集めて、まるで彼の集大成のような演奏とアンサンブルを聴かせてくれています。リズムセクションはお馴染み北川潔B、ジョナサン・ブレイクDsです。
女性ヴォーカルで僕も現在最高と思っているセシル・マクロリン・サルヴァント、男性ヴォーカルでも最高と思うカート・エリングが参加しているだけでもケニーの影響力を感じます。かといってヴォーカル中心のアルバムかというとそこはケニー作品、ベースもドラムスもピアノもヴォーカルとイコールバランスで、それぞれ特徴の押しも引きも感じられる作品になっているというわけです。
1.Beyond This Place のジーン・ベイラーの歌声からぐっと来ちゃいました。聴き惚れとはこのことです。ケニーお得意ラテンリズムの4.Thoughts and Dreams でセシル登場!と少し歌ったらすぐにケニーのソロ。セシルのアドリブのあともジョナサンらしいドラミングで締めるという贅沢ぶり。セシルをもっと味わうなら8.Sunshower で。7.In The Slow Lane ではカートがじっくりと絡んで聴かせてくれます。静かなクリスマスの夜にもぴったりですし、今後また何回も聴き続けるであろう作品を届けてくれました。







